富士山 移動記 2008.08.21(木)〜22(金)
 

富士山 移動記 Rep.JF6LIU/1

●移動日   2008年8月21日(木)、22日(金)
●運用時間 21日(木) 富士山8合目にて 15時5分から16時32分
         22日(金) 富士山頂上にて 10時40分から12時35分まで
●移動地  富士山8合目 3,450m 山梨県都留郡富士川口湖町
         JCG#17008J GL:PM95II
        富士山頂上 3,750m 山梨県都留郡富士川口湖町
         JCG#17008J GL:PM95II
●移動設備 RIG : MIZUHO MX-6Z(250mW) いづれも50MHz
        ANT : 1LOOP ANT / ロッドANT
●交信局数: 21日(木) SSB 43局/CW 8局 計51局
        22日(金) SSB 21局/CW 2局 計23局 2日間合計 74局
●最遠距離 ・JK8FGX
         北海道旭川市(JCC#0102)
         982.5km 相RS55,自RS59
        ・JA8INJ/2W QRP
         北海道室蘭市(JCC#0105)
         834.3km 相RS55,自RS55




* 以下、写真をクリックすると大表示します。

 
〜移動内容〜

 昨年家族で富士山へ行きましたが今年も夏休みの思い出として行くことにしました。事前に計画していたわけではなく突然登ることになって週の頭に山小屋の宿泊状況を確認して8月21日(木)、22日(金)の平日にでかけることにしました。
 昨年QSOが実現できなかったトラさん移動隊の方々、ハムランドアマチュア無線クラブの方々、日頃お世話になっている方々、QRPクラブの方々、また昨年QSOいただきましたJH7XRZ/高橋さん初め多くの方々QSOが実現できればいいなと楽しみにしておりました。


★★8月21日(木)★★
3:30
4:00
4:42
7:00
起床
車で自宅出発
近くのコンビニで朝食、昼食用食料を調達
5合目駐車場900m手前着(第三京浜、東名高速 御殿場ICから東富士五湖道路経由吉田口スパルライン側登山口へ)
自宅からの走行距離 約150km。特に渋滞はなし。快晴。6時30分頃には5号目の駐車場は満車状態。その前日は5時過ぎに満車だったそうです。
5合目駐車場まで900m歩く。7:30着。
快晴。富士山がくっきり見える。
5号目の気温は16℃。
いよいよ5号目から登山開始。7:50出発。
5号目には乗馬が用意されており、登山途中、見かけました。登山道の所々に馬の糞が落ちており自然現象とはいえあまりいい気はしなかった。hi。
まもなく6合目。上の山小屋がよく見える。
8:25 6号目着。人はまばら。
7合目に向かう途中の山中湖の様子。
9:43 一番下の山小屋 花小屋 標高2700m 通過
10時過ぎ頃、周囲が騒ぎ始める。山小屋の人達も懸命に危ないと呼びかける。横の斜面を見ると落石が発生した模様。斜面の上側で落石が止まったようだが赤印部分が斜面に沿って落ちている。
(落石の様子を動画で撮影したものを画像として取り込んでいます)
こうして見ると小さく見えますが実物を見ると結構大きい。
途中、落石が割れて周囲に飛び散ってその後も落ちていきました。
落石を見て、改めて気をつけなければならないと実感しました。
10:24 7合目 鎌岩館標高2790m
10:53 7合目 鳥居荘標高2870m 
11:20 7合目 東洋館標高2900m 
12:21 8合目 太子館標高3050m 
     ここで約20分程度 昼食、パンおにぎり
12:44 8合目 蓬莱館標高3100m 
13:46 8合目 白雲荘標高3200m

随分登ってきました。周囲には霧(ガス)が発生しだいぶ肌寒くなってきました。
3000mを超えた頃から、子供たちが孫悟空の悟空の頭についている環「緊箍(きんこ)」で、わるさをした時坊さんのお経で罰を与えられる(頭を締め付けられる)のような感覚になり始めていると言って高山病になり始めてました。
私はなんともありませんでしたが・・・
8合目以上になると電子ライターが使用できなくなりました。山小屋の人のお話では、電圧値が異常となり着火できないのでジッポかグルグル回して火をつけるタイプのライターでないとダメだそうです。初めて知りました。
14時過ぎ、本日の宿泊先が見えてきました。
8合目過ぎからアイルランドの方(日本人と同伴)と途中まで登っていたのですがこの辺りで断念されてました。断念されるようには見えなかったのですが・・・残念。
 
14:21 宿泊先の山小屋、元祖室に到着。

昨年はもう少し上の山小屋で到着時、夕方だったのですが子供たちが成長した?のか予想以上に到着が早かった。
他の人達もいらっしゃいましたが、チェックインが15時からということで中に入りくつろいでました。
私は一端外に出て、景色を楽しみつつどこか無線ができる場所探しをしていると、14時45分にチェックインできるとのことで定員からお声がかかり、一端宿に入りました。
一人一人寢床を案内され、17時に夕食タイムとのことで早速無線機とアンテナを持って外に出ました。
15:05 まずは山小屋の前のベンチからロッドアンテナを使用して運用開始。人が数人いたりいなかったり、まずは静かにCWから。いきなりコールバックは嬉しかった。8局たてつづけにQSO、いづれも1エリア。
その後、SSBに変更。JH1WBG/斉藤OMとQSOいただきました。自RS59/相RS41〜51、高さがあるからロッドアンテナでも十分と思っていましたがやはり思っていたより飛んでいなかったことがよくわかりました。
山小屋のベンチから見た下界の様子

山小屋から少し離れたところに1LOOPアンテナを設置、運用を開始。JH1WBG/斉藤OMからのレポートで59+をいただきました。1エリアの方面は、写真の中央方向でロッドアンテナと方向は変わらなかったのですがこんなにRS(T)が異なるとは思いませんでした。
写真撮影の前は雲ひとつなく、次第に雲が現れるようになりました。
次第に風が吹き出して、日が陰ってきて肌寒くガタガタ震えはじめてQSO中、声が震えてしまい各局にご迷惑をおかけしました。また無線機内蔵のCWキーで打っていたのですが思うように打つことができず、誤送信になってはいけないので途中で断念しました。
トラさん移動隊JA1KHZ/矢頭さんとは、昨年QSOできなかったためQSOできた時は嬉しかったです。また日頃お世話になってる方々やコンテストでお世話になっていらっしゃる方々、またQRPクラブのMLを見て、おつなぎいただきました方々、声が震える中、みなさまおつなぎいただきましてありがとうございました。しかし今回、岩手県八幡平市JH7XRZ/高橋さんとQSOできず残念でした。
QSO中、QRPp250mWのアナウンスをしていたのですが、先方からまだまだ出力が大きいのでは? といった声がありました。Es狙いでない限り間隔的に100mW以下でも十分のような気がしました。昨年ポケロク20mWで/7とQSOできてますし・・・。
16:20 受信しているとなにやらバリバリ聞こえてくる。周囲を見渡すと山頂側からピカッと光が。また運用時、イヤホンをしていたのですがQSOの受信中にもゴロゴロとはっきり聞こえてくるようになる。やばい、雷だ。またひょうがポツポツながら降り始めてくる。もう少し大丈夫かと思って、雷のアナウンスをしつつQSO。
16:30 急に暗くなって光と音の間隔が短く、怖くなってきたのでQRTのアナウンス
16:32 一端QRT、撤収
16:35 撤収とともにバケツをひっくり返したようなひょうと雷、強風に見舞われる。すぐに通り過ぎると思っていたのですがしつこいように停滞され、その後JM1DQH/城所OM、トラさん移動隊JA1UKF/田口OMとQSOできず残念でした。

17:00 ひょうと雷の中、夕食。カレー。雷が真上にあるため、山小屋の発電機が停止。薄暗いなかの夕食となりました。時折、外を見るとあちこちに落雷が。カッパを着た登山者が気になりました。また私たちも昨年の同時刻だとひょうと雷に遭遇していたのかもしれません。
夕食後、無線をすることもできず、寢床で仮睡眠。

 
19:20 いつのまにか山小屋の電気が復旧になっていました。
19:30 外に出て見ると、ひょうはやみ、山小屋から離れた場所から真上を見ると綺麗な星がいっぱい。夜になるとさすがに冷え込んでいて5分もでていられない。
19:30過ぎ 山小屋の光以外辺りは真っ暗なのですが、関東方面は稲光とゴロゴロの雷音が絶えず聞こえる。遠方で原爆が落ちたような感じでした。
星と稲光のコラボレーション。
(稲光の様子を動画で撮影したものを画像として取り込んでいます)

山小屋に入ったり出たり、20:30過ぎても状況は変わりませんでした。

寒さと暗闇の中の運用は危険と思い本日のこれ以上の運用は止む終えず終了にしました。

この日は結局SSB 43局/CW8局 合計 51局とQSOいただきました。QSOいただきました各局ありがとうございました。

20:30過ぎ、またまたひょうが降り始める。夜の登山組もいらっしゃるようで、夕方に登山開始、深夜にお鉢めぐりをして朝まで休憩、そしてご来光を見たのち下山されるとか。いや〜私にはできないスケジュールです。hi。ひょうと雷の中登山されてきたそうです。
寢床の横にいらっしゃった方のお話だと、その方は南アルプス専門の登山家だそうで登山についていろいろとご教授いただきました。また今回、お子さんがいらっしゃる場合は、「標高100mにつき1時間」が目安とのこととか・・・。

21:00 消灯 実際は20:50で少し早めの消灯時間となりそのまま就寝。  


★★8月22日(金)★★
山頂でのご来光組は深夜1時30分出発。山小屋内ではガサゴソと物音が。一端起きたものの、また就寝。
時間帯はわからないものの、またまたバケツをひっくり返した感じのひょうが降り始め寝泊まりしている人達のほとんどが目覚めてしまいました。ご来光組は大変な目にあっているのかな?と心配しつつまたまた就寝。
4:30 起床。子供たちは就寝中。
5:00 山小屋から外にでてみる、気温が5℃程度で初めは寒かったが次第に慣れました。真上には雲ひとつなく見渡す限り雲の絨毯。いよいよご来光の時間へ。関東方面の様子。子供たちを起こす。
同時刻、甲府方面の様子。
5:05 雲の絨毯からご来光が見え始める。
5:07 半分見え始める。
5:09 雲の上から完全に顔を出す。
山小屋に戻り、
5:50 山小屋の元祖室出発。日が顔を出し始めると一気に温かくなりました。
7:05 8.5合目 御来光館3450m。
第一番目の鳥居が見え始める。山頂まであとわずか。岩が多く軍手と金剛杖が必要。
8:02 第一の鳥居。真上には雲ひとつなく厚着する必要まったくなし。私は長袖を折って半袖にしました。
9:06 山頂の鳥居、予定していた11:30より大幅に到着。山小屋を出発した標高から約500mの差で約5時間を想定していましたが、思っていたより子供たちのスピードが早かったためと思います。
9:17 山頂で焼き印。
10:15までベンチで山小屋で配布された朝食弁当を、日の丸弁当の梅干しが非常に美味、体が塩気を呼んでいる!。レトルトのカレーとふりかけがあったのですがご飯と梅干しで十分でした。
10:32 嫁と長男(小6)はお鉢めぐりへ、私と長女(小3)は無線運用へ、2つに分かれる。
お鉢めぐり1周にかかる時間は約1時間。その間に長女は休憩、私は無線をすることにしました。
お鉢めぐりにあった金明水(きんめいすい)。
一目につきそうにない場所を探して店を開きました。
予定では、本当の山頂である富士山測候所側の/2 静岡県駿東郡小山町で運用予定でしたが長女がヘロヘロ気味だったため、昨日と同じ/1での運用となりました。
運用中、QSO時間を携帯電話の時計を見ながらでしたが、電池が消耗してしまうため、キーホルダータイプの小型アナログ時計をRIGにひっかけてこちらを使用するようにしました。
ビニールシートを持参したのですが岩がゴロゴロしていて座るのには少し痛かった。

山頂3750mに設置した1LOOPアンテナ。
上空には雲ひとつなく半袖でも暑い。運用中時折、冷たい風がなんとも心地よい。絶好の運用日和だ!
10:40 運用開始。初めワッチしていると1局ラグチューされている様子。平日のこの時間のQSOはと思い、呼び出しを。すると一発で先日QSOいただいたJH1WBG/斉藤OMからコールバック。こちらのRS59、がしかし1LOOPの向きをベストにしてもRS57、 1エリア方向には富士山測候所の山があり関東方面のRS(T)は8号目よりS2〜3落ちていました。その後11:56まで立て続けにコールバックいただきました。中にはガツンと入感しているなと思ったら、500W出力、どうりで強いハズだ。hihi。250mWに1LOOP、富士山頂の様子等QSOさせていただきました。その後パッタリコールバックがなくなったためCWにモード変更、2局コールバックがあったもののまた閑古鳥となったため、モードをSSBへ変更、QSO中Esが発生しているのでもう少し頑張ってと励ましのお声がけをいただき、その後呼び出ししていると、12:15 JK8FGX網走市にRS55で入感、QSBは伴っているものの無事QSO。また12:35 JA8INJ/QRP 2W室蘭市RS55で入感、この時はお互い激しいQSBで苦しかったです。最近のコンディションはよくなかったため、8エリアとのQSOは嬉しかったです。その後呼び出ししてもコールバックがなくなり、お鉢めぐりから帰ってきたので店じまいしました。お鉢めぐりはのんびり時間をかけて見物してきたようで約2時間経過していました。

この日はSSB 21局/CW2局 合計 23局と、2日間合計74局の局長さんとQSOいただきました。QSOいただきました各局ありがとうございました。

13:10 下山開始
所々に落石注意の標識があり、上方向をたまに見ながら下山しました。
下りはこのような道ばかり。斜面が急なため長時間は足首に負担がかかります。
歩くと砂ぼこりがひどく、特にRIGやカメラ、携帯電話はさらし状態にしておくと砂だらけになってしまうため防塵を施しておく必要があります。
「アルプスの少女ハイジ」を思わせるシーン?!
13:51 本8合目 富士山ホテル
14:04 富士スバルライン 須走口
14:36 8合目 ?小屋
15:41 2670m 5合目まであと3.3kmの標識
15:46 7号目 公衆トイレ、ここで電子ライター使用可となる
緊急避難所が2カ所ありました。
昨日の雷、ひょうで使用されていらっしゃった方きっといらっしゃたのかな?と想像してました。
下山中、霧(ガス)に見舞われ急激に寒くなったり、急に日が差し込んで急激に暑くなったり、気温の変化が激しかったです。
16:06 5合目まであと2.9kmの標識
この辺から落石注意の看板が多くなってきた。確かに山頂方向を見上げると落石があっても不思議でないくらい草木がなく怖かった。また落石注意に加え休憩しないでください看板もあった。
16:37 5合目まであと2.0kmの標識
      下り上りアップダウン有、上り方向が楽に感じました。
16:49 6合目着、あとひとふんばりで5合目
      ツアー登山客から、「頑張ったね!」声が、またこちらから「頑張ってください!」とエールを送るシーンが多かったです。また昨日の雷はどうだったとか・・・。
 
17:34 5合目に到着!6合目から5合目にかけてやたらに時間がかかった気がしました。
温度20℃、温かい。
5合目で買い物、山頂を見ると一部雲がかかってましたが、昨日のひょうや雷は、なさげな感じでした。
18:16 5合目から約900m下の駐車場へ移動、途中山頂登山に満足したアメリカ人から話かけられる。子供のリュックのミッキーマウスがFBだとかなんとか・・・hihi。
18:35 駐車場に到着、霧が発生しており辺りもだいぶ暗くなってきました。
18:45 駐車場出発
19:34

ふじやま温泉(富士急ハンランド隣)着。
温泉につかり、疲れを癒しました。その後2Fで食事。

22:01

ふじやま温泉発

23:45

自宅着。
(東名高速、第三京浜と特に渋滞もなくスムーズに帰路につけました。自宅に着いたら荷物を片づける気力もなくそのまま熟睡へ) お疲れさまでした!!!

 
・250mW QRPpで運用しましたが地上高もあって本当によく飛びました。
・コンディションが気になっていたのですが8エリアともQSOでき嬉しかったです。
・ロッドアンテナ、1LOOPアンテナ、RS(T)がこんなに差がでるとは思いませんでした。
・横浜市港北区RS59+20dB、横須賀市RS59+、栃木県矢板市RST599、群馬県前橋市RS59、旭川市RS55、室蘭市RS55等と、近距離では250mWの出力ではなく100mW以下で十分と、また逆に今回の弱いEs時には250mWではもの足りないという感じでした。
・2回程50MHzで運用してきましたが、他のバンド例えば144MHz帯等もやってみたいと思いました。
・他のバンドでの運用となると私の設備で言えばFT-290MKIIかFT-817になってしまいますがこれでは装備が思いので検討の予知がありそうです。
・少しでも軽装にするためキーヤは持参しませんでしたが、軽量化したキーヤが必要だと感じました。
・QSOいただきました各局に深くお礼申し上げます。来年もできればまたチャレンジしたいと思います。73&88。
 
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